そもそもなんで好き嫌いがあるの?
それは脳の仕組みが関係しているのです。
脳には扁桃体と呼ばれる部分があるのですが、これは危険を察知して赤信号を出す部分です。
なにか起こったときに、安全なのか危険なのかということを瞬時に判断します。もし危険な場合は脳の中で赤信号を出すのです。
脳と体全体に警戒信号を送り、身を守る準備をさせる司令塔が扁桃体です。扁桃体はさまざまなものについて、瞬時に安全か危険を判断しているのです。
例えば、散歩をしていて足元に犬のフンがあったことに気づいた場合、
うわ、フンだ!!
と叫んだりするよりも先に、体がフンを踏まないように避けているはずです。
これは扁桃体が「犬のフン→危険‼︎」という警報を出したため、体が瞬時に動いたということです。
扁桃体が安全か危険かを判断する時間はわずか0.02秒といわれています。
人の好き嫌いも一緒で、じっくりと考えるのではなく、瞬間的に条件反射で好きか嫌いかを判断しているのです。
要は瞬間的に好きか嫌いかのレッテルを脳が勝手に貼っているということです!
その人の過去の経験から苦手な人の見た目や表情など、さまざまな特徴を捉えて「嫌い」を判断してしまいます。
いったん嫌いを判断してしまうと、今度は嫌いという偏見で相手を見てしまうので、逆にその相手の悪いことを探してしまって更に嫌いになってしまうのです。
嫌いなところがたくさん見えて「本当に嫌い」になってしまうのです。
嫌いな人をなくす方法って?
1,普通の評価を作る
「嫌い」という感情を減らすだけで、人間関係はものすごくうまくいきます。
そのために「嫌いな人をなくすための3ステップ」をやっていきましょう。
ステップ1
身近な人を10人を思い浮かべてください。
ステップ2
その人たちを「好き」か「嫌い」を考えてください。
ステップ3
「好き」か「嫌い」のほかに「普通」を加えて考えてください。
数百人にこの3ステップをやってもらった結果では、好きか嫌いの二択の場合だと、「嫌い」の人の数が平均して2~3人なのに対して、「普通」の選択肢を加えた三択にすると0~1人に減りました。
要は、「普通」の評価を加えるだけで、「嫌い」な人の数が激減するのです。
なので、ごくまれにいる本当に「顔も見たくない!」「口もききたくない!」というぐらいに大嫌いな人以外は、嫌いではなくて普通(中立)ぐらいに考えたら気持ちも楽になります。
2,悪口は言わない!「いいところ」を探す
どうしても嫌いな人への対処法があります。
それは悪口を言わないことです。
悪口を言うことでストレス発散しているように感じるのですが、実際には逆の効果をもたらすのです。
悪口はアウトプットなので、繰り返してしまうと記憶を強化します。本来忘れていたような些細なエピソードを思い出し、相手の短所や欠点のイメージを強くしてしまいます。
結局その人をより嫌いになってしまい、人間関係が泥沼の状態に陥るだけなのです。なので悪口を言わないだけでも、人間関係は変わるのです。
では、あなたの大嫌いな人の「長所」を7個書き出してください。
7個見つけるのは難しいかもしれませんが、よく観察すれば必ず見つかるはずです。私たちは、基本的に嫌いな人を「見たくもない!」と思っているので、嫌いな人を積極的に観察していないのです。
あるいは、あなたが「短所」だと感じている部分が実際のところ「長所」の場合もあります。
例えば、「いちいち細かいところまでうるさく言ってくる」(短所)というのは「細部にまでこだわっている」(長所)になります。
嫌いな人の長所を7つ書き出せば、「大嫌い」が「普通(そこまで嫌いではない)」くらいに思えてくるはずです。
まとめ
嫌いになってしまうのは脳が自然と判断しているから。
・「嫌い」と「普通」をしっかりわけてあげること
・嫌いな人の長所を見つけてあげる
どちらも嫌いな人を無理に好きになる方法ではなくて、あくまで嫌いじゃなくなる(普通だと思える)方法です。
嫌いな人とうまく付き合うために無理に好きになる必要はないのです。
ぜひ、この方法を使って嫌いな人とも上手に付き合っていけるように頑張ってください!
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