HSP×作業療法士×心理カウンセラーのマスターです!
うつ病は私たちの人生において最も身近にある精神疾患と言っていいくらいすごく重要な疾患になってくると思います。
今回の記事はご自身のためでもありますし、身近な家族や友人のためにも一生に1回はうつ病の知識をしっかり身に付けて頂きたいと思いますので、よかったら読んでみてください!
うつ病とは?
うつ病とは、興味や喜びの消失など精神的な問題を抱え、日常生活に支障をきたすレベルの不眠や倦怠感などが起こる病気です。
なかなかうつ病にかかったことがない人はピンとこないかと思います。
ここで皆さんに質問です!
HIV(エイズ)とうつ病どちらの方が日常生活に支障をきたすとお思いますか?
恐らく多くの人が、HIV(エイズ)の方が日常生活に支障をきたすと考えると思います。しかし、実際はうつ病の方が日常生活で支障をきたすくらい深刻だとWHO(世界保健機関)の発表でわかっているのです。
それくらいうつ病って日常生活にすごく重大なダメージを与えるということをまずはおさえてください。
どのくらい深刻なの?(症状について)
精神的な深刻さ
①落ち込み
朝きつくて、夜の方が楽になってくるという特徴があります。これは日内変動といったりしますが。
朝起きたときに・・・
もう消えてなくなりたいな・・・
生きる気力がない・・・
しかし、夕方になると・・・
少し気分が良くなってきた!
この日内変動はうつ病の典型的な症状ですので、うつ病かな?と感じた場合は、この日内変動に注目してみてください。
②集中力の低下
今まではバリバリ仕事をしていたのに、作業速度がどんどん遅くなっていくという特徴がみられます。今までは集中して行えていた作業にも集中ができずに、作業効率なども低下していきます。
③興味の減退
今まですごく楽しかった趣味が、なんだかすごくつまらないものに感じてしまうという特徴があります。そこから、楽しみがなくなり生きがいも失ってしまうということにも繋がることもあります。
④罪の意識
うつ病になると、今までできていたことがどんどんできなくなっていきます。それによって自分はなんでこんなに何もできないんだろうと罪の意識を持ちやすくなっていきます。
⑤貧困妄想
本当はそこそこお金があるのに、すごく貧乏になってしまった気持ちになるという特徴です。
ナインティナインの岡村さんがこの貧困妄想が出たというところで、ラジオでお話しされていたんですけど、岡村さんはお金をすごく持っているはずですが、そんな方でもすごく貧乏になった気持ちになってしまう。というものがうつ病にみられる貧困妄想というものになります。
⑥自殺企図
自殺願望が出てくるのも特徴の1つです。この自殺願望においてもレベルがあって死にたいとか消えてなくなりたいと言葉で言っている段階だと黄色信号です。
それ以上に、自殺の仕方を調べているとか、自殺の道具をそろえ始めていると、これはもう典型的な赤信号になりますので、自殺の具体的な方法を調べたりとか自殺の方法を実際に実行しようとしている場合は、すぐに医療機関に行くように是非心がけてみてください!
身体的な深刻さ
うつ病は一般的な感覚で言うと、心の病というイメージがあると思うので、身体にすごく重大な影響が及ぶというイメージはうつ病になったことがない方はあんまり持たないと思います。
実際はそんなことは全然なくて、心だけではなく身体にもすごく重大な影響があります。
身体的な症状としては以下のものがあります。
①疲れやすくなる(易疲労性)
②不眠
③吐き気
④性欲減退
⑤体重減少
これらのように身体の様々な部分の機能が低下していくというものです。
これは、うつ病になったことはない方はイメージしにいくと思いますが、簡単なイメージでいくと、5kgの鉄アレイが両肩にずっと乗っかている状態をイメージするとわかりやすいと思います。
皆さん鉄アレイがずっと両肩に乗っかっていたらどうなりますか?
最初の5分とかなら耐えられる人もいるかと思いますが、これが1時間とかになるとかなり身体がおもだるくなってくると思います。うつ病の方はこれが1日どころではなく、1週間、1ヶ月後、場合によっては数年とかそれくらい続くわけなのです。
ですので、鉄アレイが両肩に乗っかっている状態の人に簡単に「頑張れよ!」とか「なんでそんなこともできないの?」なんてなかなか言えないと思います。「5kgの鉄アレイを背負っているんだよ。。。」という感じですよね。
うつ病は鉄アレイが乗っかているくらい辛い状態なんだなと理解してあげることが大切です。
できていたことができなくなる
うつ病は精神的にも身体的にも辛い状態ですので普段できていたことができなくなります。
例えば・・・
①家事ができなくなる
②交友関係が上手くいかなくなる
③仕事にもっといきたくなくなる
仕事に行ったとしても、ミスが多くなったりやる気がないように見えてしまい上司に怒られたりして、それがさらに自分にとってのストレスになりどんどん重なりうつ病が悪化してしまうということにも繋がる可能性があります。
うつ病の原因は?
何故うつ病になってしまうのか?
うつ病の原因は様々なのですが、この記事では代表的な原因を解説していきます!
①神経伝達物質欠乏仮説
神経伝達物質とは簡単に言うと、私たちの身体や心を活発にしたち、抑制させる物質になります。種類はおよそ100種類以上あると言われています。
その中の1つであるセロトニンという物質があります。このセロトニンには、心のバランスを整えたり安らかにする作用があります。セロトニンが不足したり、上手く脳にいきわたらないと、うつ病になりやすくなると言われています。
健常者であれば、セロトニンが脳内でちゃんと作られていて、脳の中に十分いきわたっています。一方でうつ病の方は、セロトニンを作るための部分が上手く機能していないことや、うまく脳内にいきわたらないという状態です。
ですから、うつ病は本人の努力不足ではない場合もあるのです。脳の仕組みの問題でセロトニンが上手く作らないという方もいるのです。
②病前性格
例えばうつ病になりやすい性格傾向でメランコリー親和型というものがあります。
メランコリー親和型性格の方は生まれつき、心配症で落ち込みやすいと言われています。うつ病のリスクは非常に高いと言われているんです。病前性格は、ある程度遺伝的に決まっている部分もあるので、メランコリー親和型性格の方が無理に陽気になろうとしても、なかなか簡単でありません。遺伝的な部分でもありますので、すぐに変えられる部分ではありません。
余談ですが、メランコリー親和型性格の方は物事を深く考えることが特徴がありますので、小説などを書くと、傑作を生みだしたり、絵を描いたらものすごく繊細な作品が出来たりと天才的な能力も発揮される方も多いとされています。
仏教を作った、お釈迦様もメランコリー親和型性格であったそうで、物事を深く考えるために世界中を救ったという活かし方もしている人もいたりします。
性格はマイナスに働かせてしまうと本当にマイナスに働いてしまうので、活かしていくと考えていく方がより生産的なのです。
③心の問題
心の問題は幅広いのですが、例えば・・・
昔、虐待を受けていてそれが心の傷になっているとか
非現実的なことを考えてすぎて悩みを自分で大きくしてしまっている
このようなケースが挙げられます。
④環境の問題
例えば・・・
仕事の残業が多すぎるとか
職場がとても狭くて、狭い環境がとても苦痛であるのに居続けるとか
会社が倒産して、お金が減っている状態、生活が困窮しているという状態です。
⑤身体の病気がきっかけ
癌にかかると30%くらいの方がうつ病にかかる可能性があると言われています。
糖尿病であると25%
甲状腺に関する病気(バセドー病や橋本病)にかかると30%くらいうつ症状が出やすいということがわかっています。
ですので、大きい病気になったときはうつ病も併発しやすいということがわかっていますので、ご自身であったりご家族の方が大きな病気になったとしたら是非注意してください。
病院へ行くべき?
初めに行って欲しいことは、上記に記載してある症状の確認をしてみてください!
それらの症状がたくさん当てはまれば、当てはまるほどうつ病の可能性が疑われますので、病院への受診、カウンセリングの利用などを視野に入れてみてください!
特に、貧困妄想や自殺企図はある方は、赤信号に近い状態ですので自力で直そうとせずに病院への受診をオススメします!
簡易診断
また、「そこまで重くない感じがする。」「死にたいと思わないし、貧困妄想も出ていない」だけど、いくつか当てはまる症状があるなという方は、簡易診断をオススメしています!
うつ度チェック 簡易抑うつ症状尺度(QIDS-J)というものがあります。是非検索して行ってみてください!
こういった簡易診断を通して、病院に行ってみた方が良いのか、カウンセリングを利用した方が良いのか、検討してみてくださいね!
まとめ
うつ病とは、興味や喜びの消失など精神的な問題を抱え、日常生活に支障をきたすレベルの不眠や倦怠感などが起こる病気です。
大きく分けて精神的な症状と身体的な症状に分かれています。
精神的な症状は
①落ち込み
②集中力の低下
③興味の減退
④貧困妄想
⑤自殺企図
貧困妄想や自殺企図がみられている場合は重度になってきている可能性が高いのですぐに病院へ受診してみることをオススメします。
身体的な症状としては
①疲れやすくなる(易疲労性)
②不眠
③吐き気
④性欲減退
⑤体重減少 というものがあります。
うつ病になると病前にできていたことができなくなってきます。そこからさらに自分を責めたり、落ち込みが強くなってきてしまうのです。
うつ病の原因としては、様々なのですが、代表的なものは
①神経伝達物質欠乏仮説
②病前性格
③心の問題
④環境の問題
⑤身体の病気のきっかけ というものがあります。
初めに症状を確認し、上記に記載した症状がたくさん当てはまり、重度だと感じる場合は耐えられないくらい苦痛や辛さがある場合は早めの受診をオススメします。
そうでもないかな?という方は是非、簡易診断を行ってみてください!
簡易診断としては、うつ度チェック 簡易抑うつ症状尺度(QIDS-J)というものがありますので是非ご活用ください!
この診断を基に病院へいくのかカウンセリングを受けてみるのか、様子をみていくのか検討してみてくださいね!
うつ病は誰がかかってもおかしくない身近な疾患でもありますので是非、知識として持っておいてくださいね。
辛くて悩んでいる方へ
結局のところ精神疾患を患ってしまい、精神科へ通うことになったとしても悩みの根源を解決しなければ、疾患の治療が終了しても再発の恐れがあるのです。そういった悩みの根源を解決していくためには、悩み相談やカウンセリングが必要となるのです。
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